株を買ったり売ったりする時には、
普通は、口座を持っている証券会社に対して、
買い注文や、売り注文を出すことになります。
注文の方法としましては、大きく分けて、
成行注文(なりゆきちゅうもん)と、指値注文(さしねちゅうもん)、
そして、逆指値注文という3通りの方法があります。
その内、成行注文と指値注文は、
かなり一般的な方法で、
普通は、そのどちらかの方法で売買している方が多いでしょう。
しかし、逆指値注文による売買の方法は、
重要な場面で利用すべき、
利用価値の高い売買の方法と感じます。
ではまず、逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)とは、
簡単に言えば、指値注文とは逆で、
株価があるラインまで下がれば売るという注文です。
また、株価があるラインまで上がれば買うという注文も、
逆指値注文によって可能です。
普通は、株価があるラインまで下がれば、
その株を買うという指値で買い注文をして、
逆に、株価があるラインまで上がれば売るという指値で売り注文をします。
それとは、まったく逆の注文方法が、
逆指値注文の方法ということです。
いずれの注文も、証券会社に注文さえすれば、
株価がその注文のラインに到達した時点で、
自動的に売買されるものです。
含み益を抱えた状態では、まだ株価は上がる、まだ上がると思い、
自分はなかなか売り注文を出すことができないといった人には、
非常に便利な注文方法になりえます。
逆指値注文の具体的な利用法としましては、
たとえば、株価が18000円の時に、
株を買ったとします。
そして、その後、株価が18500円、18600円と上昇し、
含み益もどんどん増えている状態になったとします。
その時点で売り注文を出せば、
含み益は確実な利益となるのですが、
まだ上がる、まだ上がると思い込んでしまうことが多いのです。
案の定、株価は反転して、
18500円、18400円と下がっていき、
また反転上昇してほしいという希望はむなしく、
株価は18000円、17900円と下がり、
いつの間にか含み損をかかえてしまいます。
何も考えていなければ、何も行動しなければ、
上記のような状態になってから、
『しまった、あの時売っていれば・・・』と気づくことになります。
せっかく含み益がでていたのにもかかわらず、
欲を出して売ることができずに、
いつの間にか含み損をかかえることに・・・。
これでは、なかなか株で利益を出していくことは難しくなります。
なぜなら、含み益があるときに利益を出せずにいては、
あとは、含み損をかかえた時の損切りの割合が多くなるからです。
では、どうすればよかったのか?
上記の例で言えば、株価が18600円に上昇している時に、
18400円か、18500円くらいのラインで、
とりあえず、逆指値売り注文をしておくと良かったのです。
その時点の株価との適度なキョリの下ラインで逆指値売り注文をしておくと、
株価の上昇が反転して、いつ、下落方向に勢いがでてきても、
その時点で、セットしていた逆指値注文が発動され、
利益を確実にできることになるからです。
ただ、この株価との適度なキョリの下ラインが少し難しく、
株の銘柄毎に、ある程度の経験からの判断によって、
逆指値売り注文を出しておくことなります。
なお、適度なキョリの判断によっては、
逆指値注文が発動されてから、すぐに株価は上昇してしまうということも、
十分ありますので、その辺はご自分の判断と自己責任となります。